TO-REIのお客様の業種・業態は多種多様。その一つが学校です。今回は、施工事例のなかから「早稲田大学 様 西早稲田キャンパス51号館」を取り上げ、地下1階ラーニング・コモンズ設置に伴うリニューアル工事について、ご紹介します。
早稲田大学 様 西早稲田キャンパス51号館
ラーニング・コモンズ図書館
今回の導入を担当された、営業部の鈴木 将之(すずき まさゆき)さんから、お話を伺いました。
営業部所属 鈴木 将之さん
「早稲田大学 様 西早稲田キャンパス51号館 地下1階ラーニング・コモンズ設置」プロジェクトの営業を担当しました。今回は入札制度で受託した「分離発注形式」という受注形態でした。すべてを1社に発注し、施工内容ごとに専門技術を持った会社に委託するのが「一括受注」。これに対して、分離発注方式とは、お客様の方で仕事を仕分けし、それぞれの専門企業に直接発注する方式です。お客様の要望が反映されやすい、というメリットがありますが、複数の企業がうまく連携できないと品質が下がる場合があります。
今回は、建築・電気施工会社との3社協力体制で進めました。お客様の要望を受けて図面を作り、それをもとに機材の選定や工期を決めます。大きなプロジェクトでしたので、それぞれの役割をバトンリレーのようにつなぎ、完成を目指しました。各社の連携のみならず、社内でも営業・設計・工事の各部署が連携して進めました。
TO-REIの役割は一般空調部分、エアコンと換気システムの設置です。空調システムを導入するのは当然ですが、水漏れなど、異常が起きた際には、それを警備室に伝える警報装置も必要です。今回は、当社の設計部門が組んだ、独自の警報装置を導入しました。
今回のように、工事を行う場所が狭かったり、周囲に多くの物があったりして十分な施工スペースが無い場合は特に安全への配慮が求められます。クレーンで運び入れた大型エアコンは、1台200㎏の重さです。落下防止策は念入りにしました。また配管設置には溶接作業がありますから、周囲の木材の破片に引火しないよう、火気の取り扱いも十分に注意しました。
入念に準備をしてから工事に入りますが、それでも現場で予想外のことが起きることはあります。例えば、配管を通すために天井を解体したら、想定外の障害物があることがあります。そうなると設計変更をしなくてはなりません。そんな時にこそ、どうやって効率的に進めていくか、臨機応変な対応が求められています。
時々、チーム内で衝突することもあります。お客様からダイレクトな声を受ける営業は時に、お客様の要望に応えるために無理をしがちな一方、工事は「安全」であることを忘れません。どちらも重要な視点です。このそれぞれの責任感が、積極的な意見交換につながり、相互の理解が深まることで、最終的により良い結果を生みます。
今回はチームで話し合った結果、天井の高さを計算し、空間内で風向きを変えました。これによって、学生の方々に直接風が当たらないようにしながら、快適な空気を循環させることができました。
風向きの変更による効果
出来上がったときには「よかった!」と思わず声が出ました。難しい局面もありましたが、完成予想図よりも大変満足のできる仕上がりになりました。
快適な空気が部屋全体に送られるように設置変更
エアコンの更新周期は、およそ15年程度。単なる更新ではなく、未来を見据えた設計、先端技術の活用が大切です。
TO-REIがお客様にご満足いただける理由には3つあると考えています。
1つ目は「ご要望に合わせた最適な施工」。
例えば早稲田大学 様の事例では、複数のエアコンに対応できるは「マルチ型」を取り入れました。合計24台の室内エアコンに対して、室外機は4台に減らすことができました。
また、「換気と加湿がセット」の部材を設置しました。水回りの配管工事も必要になりますが、それも当社で行うことができます。あらゆるメーカーの機材をワンストップで調達できる当社の強みが、最適な部材調達につながっています。
2つ目は「環境への取り組み」です。温室効果ガス削減や日々の環境美化だけではありません。今回取り外した旧式のエアコンも、分解して機械部品の再利用をしています。リサイクル率は、95%以上の数字目標も掲げています。
3つ目は「最適を支える技術力」。当社で施工後のメンテナンスも継続して行います。私自身もかつて、故障修理や設置を対応する「サービスエンジニア」でした。だからこそ、設置後のメンテナンスもイメージした最適を考えます。社員一人一人、身につけた確かな技術力があるからこそ、お客様の「空気」を最適化することができます。さらに中長期的な展望にも「空気創造」のプロとして、様々なご提案をしています。メンテナンス作業を担当していたころ、お客様から直接いただく「ありがとう」の声が励みになっていました。
今は営業を積む中で勝手の違う面もありますが、最終的にお客様に感謝してもらえるようなご提案を心がけています。そのために、今後も努力を惜しまず、プロジェクトを遂行してゆきます。